2007.12/22(Sat)
笑う策士と不機嫌なエンジェル(中編−3)18禁
中編−3 ※18禁
「あ……」
ヒカリはシーツをぎゅっと握った。志波はヒカリの性器を口に含み、舌で舐めながら唇で擦り上げる。
「ああ……!あ、あ、……ンっ……」
気持ちよくて、さっき出したばかりだというのに、またイきそうになった。ヒカリばかりが何回もなんて、そんなのは恥ずかしくてイヤだ。
「志波さん、俺も、する……」
「そっか?じゃあ俺の顔跨いで、しゃぶってくれよ」
しゃぶってくれ、だなんて、そんな直接的な言葉でオーラルを要求してくるのも、志波が初めてだ。でもそれにも不快さを感じることはなく、ヒカリは素直に志波の顔を跨いで、大きく屹立している彼の性器を舐めた。
「う……」
志波が呻くような声を上げた。まだぺろっと、ちょっと舐めただけなのに。
ヒカリは嬉しくなって、小さい口には含みきれない志波のものを、横からぺろぺろと一生懸命舐めた。でもそのうち、志波がヒカリの性器だけじゃなくお尻まで舐め始めたので、ヒカリの愛撫はおろそかになってしまった。
「……あっ……っん……志波さ、ん……」
「どうした、ヒカリ。ほら、しゃぶってくれよ」
後ろの孔をしつこく舐めしゃぶり、舌を挿しいれてくる志波を、ずるいと思う。こんなことされたら、ヒカリは何もできなくなってしまうではないか。
「あ、ん……あ……っ…」
「ヒカリ、ここ、どうなってるか言ってやろーか?」
ここ、と言いながら、志波はヒカリの濡れているあそこを、指でつんつんとつついた。
「やだ、そんなの、言わなくていい……!」
「えー?やめてって言われたらやりたくなるもんだからなぁ。ヒカリ自分で見たことねーだろ?どんだけエロいか教えてやるよ」
「いら、ない……!」
自分の尻の孔のことなど、知りたいわけなどない。それなのに意地悪な彼氏は、いらないと言うのに勝手に説明し始める。
「まずそうだな。周りは白くて、つるつるすべすべ。柔らかくて気持ちいい」
そう言うと、お尻の柔らかいお肉の部分を手で撫で回し、噛みつくみたいに吸い付いた。
「イヤ……!もう、いいです……」
肉体労働者の志波の手の平は、大きくて固くて、そして少し痛い。でもその痛さにすら感じてしまう自分が恥かしくて、やめてほしいと言うのに、志波はとても楽しそうに解説を続ける。
「んでここ」
真ん中の孔の周りを指の腹ですーっと擦って、ヒカリの先走りに精液、そして志波の唾液、それらが混ざったものを塗りつけるみたいにしながら、志波はゆっくりとヒカリの中に指を入れてきた。
「あぁ……!あ、あ、ん……っ……」
ゆるゆると入れたり抜いたり、志波はまるで観察でもするかのように、とてもゆっくりと指を動かす。
「色はピンク色、孔の形もきれいだなぁ。毛なんか一本もねーし。ヒクヒクしながら俺の指を吸い込もうとしてるのは、どうしてかな、ヒカリちゃん」
「知ら、ない……!ね、ね、志波さ、ん、お願い、もっと、ちゃんと、して……!」
ヒカリの後ろの説明なんかもういいから、もっと、すごいことしてほしい。自然に揺れる腰が、まだ足りないと志波を誘う。
「しょうがねぇな、ヒカリは。せっかく俺が教えてやってんのによ」
わざとらしくため息なんかついて、志波はヒカリの中から指を引き抜いた。
「あん、ダメ……!」
「待てよ。これだけじゃ痛いだろ?」
志波は体を起こすと、ベッドの頭の引き出しに入れてあるローションのボトルを取り出した。
「ほら、横んなれって」
ヒカリは言われた通りベッドに仰向けになり、志波がローションを手の平に出す姿をじっと見つめた。反対の手でヒカリの脚をぐいっと持ち上げて、部屋の灯りに後孔がさらされる。志波は手の平でローションを少し暖め、さっきまで指を入れていたヒカリの孔に押し込むようにして塗りつけ、そして固くて太い指を再び挿入した。
「あ、ん………」
やはりローションがあると、格段に動きは滑らかで、ヒカリはなんの痛みもなく快感だけを得られる。志波はヒカリの様子を見ながら徐々に指の数を増やしていき、3本になると最初は少しきついけれど、毎日していることだからすぐに慣れてくる。
「あ、あ……んっ!あん……!そ、こ……!」
「ここだろ?わかってるって……ヒカリ、気持ちいいのか?たまんねぇツラしやがって……」
もう志波が何を言ってるのかわからない。ぐちゅぐちゅと指で突かれているそこがとても気持ちよくて、もっともっと、とシーツを握りしめながら志波にお願いする。
「あ……んっ……あ……!ねぇ、そこもっと……志波さん、もう、お願い……!」
何を言っているのか自分でもわからないが、ヒカリはそろそろ志波の大きなのが欲しくて、そうお願いした。
「ああ?ヒカリ、なにがお願いなんだ?どうしたいんだよ」
「ん、ん……欲し、いの、それ……志波さんの……ひゃ……!」
ぐりっと、指で感じるところを強く押されて、ヒカリの腰が浮いた。同時に、触られていないヒカリの性器から、ぴゅっと白い液体が出て、ヒカリの下腹部に落ちた。志波はそれを見てニヤニヤと笑い、脚を持ち上げていた手を離すと、ヒカリの腹に落ちた精液をぬるぬると指でかき回し、ぺろりとその指を舐めた。
「あーあ、ヒカリちゃん、お漏らししちまったのか?悪い子だなぁ……お仕置きしてほしいか?ん?」
お漏らし、なんて言い方をされ、まるで粗相して怒られている子供みたいな気分になった。ひどい、なんて思いながらも、今入れられている指だけでは足りなくなっているヒカリのはしたないあそこは、志波の凶暴なあれを欲しいと疼いている。お仕置きでもなんでもいい、とにかく早く。
「入れて、ください……お仕置き、して、ください……」
涙目でヒカリが言うと、志波の目の色が変わった。
ヒカリの尻から指を引き抜くと、乱暴にのしかかってきて、レイプされているかのような錯覚を覚えるくらい、片手で頬を掴まれて強引にキスされる。
「ん、ん……!」
呼吸ができないくらいの乱暴なキスの後、ぐいっとヒカリの脚を持ち上げる。腰の下に枕を置いて、脚をいっぱいに開かされた。濡れてすでに柔らかく開ききったいやらしい孔に、志波は大きく張りつめた性器をあてがい、乱暴だったくせにいきなり突き刺すようなことはせず、ゆっくりと入ってくる。
「あぁ……!ん、あ、あん、あぁ……!」
ゆっくりと全部、根元まで彼を飲み込むと、志波はヒカリの体を抱き締め、キスをしてくれた。ヒカリは涙を流しながら、志波の首に腕を回した。
「痛くねーか?」
お仕置きだなんて言ったくせに、常にヒカリの体を気遣う優しい彼氏。ヒカリを天使だと言い、ストーカー行為までしていた男は、結局とことんまでの苛め役にはなりきれないのかもしれない。
「痛くない、です」
「動いていいか?」
「はい……あ、あ……!」
ゆっくり抜いて、また入れて。それを繰り返す志波の額に汗が浮く頃には、激しく音がするくらい律動は早く、強いものになっていた。
「ああ……!あ、あん!ダメ、もう、死んじゃう……!」
「ヒカリ、ヒカリ……!なんだよ、お前、なんで、んなにかわいいんだよ!わりぃ、壊しそうだ……!」
感情的、生理的、どちらともいえる涙がぽろぽろと流れて、志波はそれを舐め取るようにキスして、唇も、呼吸も逃がさないと、夢中でヒカリにくちづけを続ける。
「も、いく、出る、いっちゃう……!」
「出せよヒカリ……俺も、イくから、よ……!」
がんがん突き上げてくる志波に、ひぃ、と悲鳴のような嬌声を上げて、ヒカリは3回目の絶頂を迎えた。
「う、くぅ……」
その後に、志波も小さく呻いて、ヒカリの中に熱い迸りを放った。
「はぁ、はぁ、はぁ……」
胸を上下させ、ヒカリは短い呼吸を繰り返す。ぐったりと四肢を投げ出し、横を向いて目を閉じるヒカリの頬に、志波はくちづけをする。
「ヒカリ……愛してる。本気だぜ?」
ヒカリは目を開け、じっと見つめてくる志波の顔を見つめ返した。
志波は決して、美形な男ではない。いつも無精髭を生やしていて、髪は滅多に切りにも行かないし、伸ばしっぱなしの放ったらかしだ。でも今、ヒカリを見つめる優しい眼差しは、今までヒカリが出会ったどんな男よりも美しく、そしてときめくものだった。
きゅん、と胸が縮みこむように苦しくなった。ドキドキと鼓動が早く打ち、なにも今始めて会ったわけでもないのに、急にたまらなく愛しくなった。
最初は、なにもかも理想通りの、完璧な男だと思っていた。すぐ好きになって、でも本当の志波を知り、理想は崩壊してしまった。それでも一緒にいるのは、他に行くところがないからだ、そう思っていたのは、プライドの高いヒカリが男につくしていることへの、自分に対する言い訳だったのだろうか。
志波が死んだかもしれないと思った時の気持ちは、言葉になど決して表せるようなものじゃなかった。いつもムカつくのに、ケンカしたら不安でしょうがなくて、ひどい抱かれ方は嫌いなのに、でも感じてしまって。心がめちゃくちゃになって、心配で不安で、ヒカリは志波に振り回されてばかりなのに、離れようとは思わない。この謎めいた、意味もないくせに胸を締め付けられるような奇妙な感情に、どうしていつも心をかき乱されていたんだろう。
こんな気持ちに、今までヒカリはなったことがない。そしてこの気持ちに名前があるとしたら、それはきっと、1つしかない。
(恋、だよね……?今までのは、恋じゃなかったのかな……)
だから浮気されても怒りが湧かなかったのだろうか。でも志波が浮気したら……そう考えるだけで泣きそうになる。
「ヒカリ……?」
何も言わないヒカリに、志波は不安げに声をかける。そんな顔、しないでほしいのに。
「俺も、好きです。志波さん、好き。大好きです」
目を見つめて真剣に言うと、志波は目を見開いた。どうしてか信じられないという顔をして、それから、嬉しそうに笑った。
「ヒカリ、ほんとか?お前に好きって言われたの、初めてだ……」
本当に嬉しそうに、照れたみたいに笑う目の前のごつい男に、ヒカリの胸はやっぱりきゅんとする。
「もう1回してもいい……?」
そう、遠慮がちに聞いてくることにも愛しさを感じ、こくんと頷いたヒカリは、志波の首に腕を回した。
「好きです……。ずっと、俺だけにしてください……」
「お前………あぁ、もう!」
それから、何かが切れてしまった志波に、ヒカリはめちゃくちゃにされてしまって。
そして日付が変わる頃。
動けなくなったヒカリに、謝りたおす志波の姿があった。ヒカリは、やっぱりこの人に恋してるなんて間違いであってほしい、と願ったが、結局許してしまうヒカリは、間違いなく恋しているんだろう。
(こんなの一生続いたら、いつか死んじゃうかも……でも、志波さんとえっちしながら死ねたら、それでもいいかな……)
でもこれは、悔しいから言ってやらないけど。
――おめぇが信じるまで、俺はずっと一緒にいる。信じさせてやるさ。俺を今までの男と一緒だと思うなよ。お前を、絶対離してやらねぇからな。
だから覚悟しておけ、と言った志波に、ヒカリは心の中で反論する。
(俺だって、志波さんのこと離してやんないから。覚悟しててくださいね)
くすっと微笑むと、ヒカリはそのまま目を閉じた。
眠りへと沈んでいく意識の中、優しく頭を撫でる手の感触と、甘く低い声が聞こえた。
――おやすみ、ヒカリ。俺の、天使……
またそんなこと言って、そうツっこもうとしたけど、深い睡魔には勝てず。
ヒカリは大好きな人の側で、幸せな眠りについたのだった。
【More・・・】
志波は、胸に腹にと、舐めるようにキスしながら下りていき、おへそを吸いながらヒカリの脚を大きく開いて持ち上げた。「あ……」
ヒカリはシーツをぎゅっと握った。志波はヒカリの性器を口に含み、舌で舐めながら唇で擦り上げる。
「ああ……!あ、あ、……ンっ……」
気持ちよくて、さっき出したばかりだというのに、またイきそうになった。ヒカリばかりが何回もなんて、そんなのは恥ずかしくてイヤだ。
「志波さん、俺も、する……」
「そっか?じゃあ俺の顔跨いで、しゃぶってくれよ」
しゃぶってくれ、だなんて、そんな直接的な言葉でオーラルを要求してくるのも、志波が初めてだ。でもそれにも不快さを感じることはなく、ヒカリは素直に志波の顔を跨いで、大きく屹立している彼の性器を舐めた。
「う……」
志波が呻くような声を上げた。まだぺろっと、ちょっと舐めただけなのに。
ヒカリは嬉しくなって、小さい口には含みきれない志波のものを、横からぺろぺろと一生懸命舐めた。でもそのうち、志波がヒカリの性器だけじゃなくお尻まで舐め始めたので、ヒカリの愛撫はおろそかになってしまった。
「……あっ……っん……志波さ、ん……」
「どうした、ヒカリ。ほら、しゃぶってくれよ」
後ろの孔をしつこく舐めしゃぶり、舌を挿しいれてくる志波を、ずるいと思う。こんなことされたら、ヒカリは何もできなくなってしまうではないか。
「あ、ん……あ……っ…」
「ヒカリ、ここ、どうなってるか言ってやろーか?」
ここ、と言いながら、志波はヒカリの濡れているあそこを、指でつんつんとつついた。
「やだ、そんなの、言わなくていい……!」
「えー?やめてって言われたらやりたくなるもんだからなぁ。ヒカリ自分で見たことねーだろ?どんだけエロいか教えてやるよ」
「いら、ない……!」
自分の尻の孔のことなど、知りたいわけなどない。それなのに意地悪な彼氏は、いらないと言うのに勝手に説明し始める。
「まずそうだな。周りは白くて、つるつるすべすべ。柔らかくて気持ちいい」
そう言うと、お尻の柔らかいお肉の部分を手で撫で回し、噛みつくみたいに吸い付いた。
「イヤ……!もう、いいです……」
肉体労働者の志波の手の平は、大きくて固くて、そして少し痛い。でもその痛さにすら感じてしまう自分が恥かしくて、やめてほしいと言うのに、志波はとても楽しそうに解説を続ける。
「んでここ」
真ん中の孔の周りを指の腹ですーっと擦って、ヒカリの先走りに精液、そして志波の唾液、それらが混ざったものを塗りつけるみたいにしながら、志波はゆっくりとヒカリの中に指を入れてきた。
「あぁ……!あ、あ、ん……っ……」
ゆるゆると入れたり抜いたり、志波はまるで観察でもするかのように、とてもゆっくりと指を動かす。
「色はピンク色、孔の形もきれいだなぁ。毛なんか一本もねーし。ヒクヒクしながら俺の指を吸い込もうとしてるのは、どうしてかな、ヒカリちゃん」
「知ら、ない……!ね、ね、志波さ、ん、お願い、もっと、ちゃんと、して……!」
ヒカリの後ろの説明なんかもういいから、もっと、すごいことしてほしい。自然に揺れる腰が、まだ足りないと志波を誘う。
「しょうがねぇな、ヒカリは。せっかく俺が教えてやってんのによ」
わざとらしくため息なんかついて、志波はヒカリの中から指を引き抜いた。
「あん、ダメ……!」
「待てよ。これだけじゃ痛いだろ?」
志波は体を起こすと、ベッドの頭の引き出しに入れてあるローションのボトルを取り出した。
「ほら、横んなれって」
ヒカリは言われた通りベッドに仰向けになり、志波がローションを手の平に出す姿をじっと見つめた。反対の手でヒカリの脚をぐいっと持ち上げて、部屋の灯りに後孔がさらされる。志波は手の平でローションを少し暖め、さっきまで指を入れていたヒカリの孔に押し込むようにして塗りつけ、そして固くて太い指を再び挿入した。
「あ、ん………」
やはりローションがあると、格段に動きは滑らかで、ヒカリはなんの痛みもなく快感だけを得られる。志波はヒカリの様子を見ながら徐々に指の数を増やしていき、3本になると最初は少しきついけれど、毎日していることだからすぐに慣れてくる。
「あ、あ……んっ!あん……!そ、こ……!」
「ここだろ?わかってるって……ヒカリ、気持ちいいのか?たまんねぇツラしやがって……」
もう志波が何を言ってるのかわからない。ぐちゅぐちゅと指で突かれているそこがとても気持ちよくて、もっともっと、とシーツを握りしめながら志波にお願いする。
「あ……んっ……あ……!ねぇ、そこもっと……志波さん、もう、お願い……!」
何を言っているのか自分でもわからないが、ヒカリはそろそろ志波の大きなのが欲しくて、そうお願いした。
「ああ?ヒカリ、なにがお願いなんだ?どうしたいんだよ」
「ん、ん……欲し、いの、それ……志波さんの……ひゃ……!」
ぐりっと、指で感じるところを強く押されて、ヒカリの腰が浮いた。同時に、触られていないヒカリの性器から、ぴゅっと白い液体が出て、ヒカリの下腹部に落ちた。志波はそれを見てニヤニヤと笑い、脚を持ち上げていた手を離すと、ヒカリの腹に落ちた精液をぬるぬると指でかき回し、ぺろりとその指を舐めた。
「あーあ、ヒカリちゃん、お漏らししちまったのか?悪い子だなぁ……お仕置きしてほしいか?ん?」
お漏らし、なんて言い方をされ、まるで粗相して怒られている子供みたいな気分になった。ひどい、なんて思いながらも、今入れられている指だけでは足りなくなっているヒカリのはしたないあそこは、志波の凶暴なあれを欲しいと疼いている。お仕置きでもなんでもいい、とにかく早く。
「入れて、ください……お仕置き、して、ください……」
涙目でヒカリが言うと、志波の目の色が変わった。
ヒカリの尻から指を引き抜くと、乱暴にのしかかってきて、レイプされているかのような錯覚を覚えるくらい、片手で頬を掴まれて強引にキスされる。
「ん、ん……!」
呼吸ができないくらいの乱暴なキスの後、ぐいっとヒカリの脚を持ち上げる。腰の下に枕を置いて、脚をいっぱいに開かされた。濡れてすでに柔らかく開ききったいやらしい孔に、志波は大きく張りつめた性器をあてがい、乱暴だったくせにいきなり突き刺すようなことはせず、ゆっくりと入ってくる。
「あぁ……!ん、あ、あん、あぁ……!」
ゆっくりと全部、根元まで彼を飲み込むと、志波はヒカリの体を抱き締め、キスをしてくれた。ヒカリは涙を流しながら、志波の首に腕を回した。
「痛くねーか?」
お仕置きだなんて言ったくせに、常にヒカリの体を気遣う優しい彼氏。ヒカリを天使だと言い、ストーカー行為までしていた男は、結局とことんまでの苛め役にはなりきれないのかもしれない。
「痛くない、です」
「動いていいか?」
「はい……あ、あ……!」
ゆっくり抜いて、また入れて。それを繰り返す志波の額に汗が浮く頃には、激しく音がするくらい律動は早く、強いものになっていた。
「ああ……!あ、あん!ダメ、もう、死んじゃう……!」
「ヒカリ、ヒカリ……!なんだよ、お前、なんで、んなにかわいいんだよ!わりぃ、壊しそうだ……!」
感情的、生理的、どちらともいえる涙がぽろぽろと流れて、志波はそれを舐め取るようにキスして、唇も、呼吸も逃がさないと、夢中でヒカリにくちづけを続ける。
「も、いく、出る、いっちゃう……!」
「出せよヒカリ……俺も、イくから、よ……!」
がんがん突き上げてくる志波に、ひぃ、と悲鳴のような嬌声を上げて、ヒカリは3回目の絶頂を迎えた。
「う、くぅ……」
その後に、志波も小さく呻いて、ヒカリの中に熱い迸りを放った。
「はぁ、はぁ、はぁ……」
胸を上下させ、ヒカリは短い呼吸を繰り返す。ぐったりと四肢を投げ出し、横を向いて目を閉じるヒカリの頬に、志波はくちづけをする。
「ヒカリ……愛してる。本気だぜ?」
ヒカリは目を開け、じっと見つめてくる志波の顔を見つめ返した。
志波は決して、美形な男ではない。いつも無精髭を生やしていて、髪は滅多に切りにも行かないし、伸ばしっぱなしの放ったらかしだ。でも今、ヒカリを見つめる優しい眼差しは、今までヒカリが出会ったどんな男よりも美しく、そしてときめくものだった。
きゅん、と胸が縮みこむように苦しくなった。ドキドキと鼓動が早く打ち、なにも今始めて会ったわけでもないのに、急にたまらなく愛しくなった。
最初は、なにもかも理想通りの、完璧な男だと思っていた。すぐ好きになって、でも本当の志波を知り、理想は崩壊してしまった。それでも一緒にいるのは、他に行くところがないからだ、そう思っていたのは、プライドの高いヒカリが男につくしていることへの、自分に対する言い訳だったのだろうか。
志波が死んだかもしれないと思った時の気持ちは、言葉になど決して表せるようなものじゃなかった。いつもムカつくのに、ケンカしたら不安でしょうがなくて、ひどい抱かれ方は嫌いなのに、でも感じてしまって。心がめちゃくちゃになって、心配で不安で、ヒカリは志波に振り回されてばかりなのに、離れようとは思わない。この謎めいた、意味もないくせに胸を締め付けられるような奇妙な感情に、どうしていつも心をかき乱されていたんだろう。
こんな気持ちに、今までヒカリはなったことがない。そしてこの気持ちに名前があるとしたら、それはきっと、1つしかない。
(恋、だよね……?今までのは、恋じゃなかったのかな……)
だから浮気されても怒りが湧かなかったのだろうか。でも志波が浮気したら……そう考えるだけで泣きそうになる。
「ヒカリ……?」
何も言わないヒカリに、志波は不安げに声をかける。そんな顔、しないでほしいのに。
「俺も、好きです。志波さん、好き。大好きです」
目を見つめて真剣に言うと、志波は目を見開いた。どうしてか信じられないという顔をして、それから、嬉しそうに笑った。
「ヒカリ、ほんとか?お前に好きって言われたの、初めてだ……」
本当に嬉しそうに、照れたみたいに笑う目の前のごつい男に、ヒカリの胸はやっぱりきゅんとする。
「もう1回してもいい……?」
そう、遠慮がちに聞いてくることにも愛しさを感じ、こくんと頷いたヒカリは、志波の首に腕を回した。
「好きです……。ずっと、俺だけにしてください……」
「お前………あぁ、もう!」
それから、何かが切れてしまった志波に、ヒカリはめちゃくちゃにされてしまって。
そして日付が変わる頃。
動けなくなったヒカリに、謝りたおす志波の姿があった。ヒカリは、やっぱりこの人に恋してるなんて間違いであってほしい、と願ったが、結局許してしまうヒカリは、間違いなく恋しているんだろう。
(こんなの一生続いたら、いつか死んじゃうかも……でも、志波さんとえっちしながら死ねたら、それでもいいかな……)
でもこれは、悔しいから言ってやらないけど。
――おめぇが信じるまで、俺はずっと一緒にいる。信じさせてやるさ。俺を今までの男と一緒だと思うなよ。お前を、絶対離してやらねぇからな。
だから覚悟しておけ、と言った志波に、ヒカリは心の中で反論する。
(俺だって、志波さんのこと離してやんないから。覚悟しててくださいね)
くすっと微笑むと、ヒカリはそのまま目を閉じた。
眠りへと沈んでいく意識の中、優しく頭を撫でる手の感触と、甘く低い声が聞こえた。
――おやすみ、ヒカリ。俺の、天使……
またそんなこと言って、そうツっこもうとしたけど、深い睡魔には勝てず。
ヒカリは大好きな人の側で、幸せな眠りについたのだった。
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